以前勤めていた会社のVISAエージェントのおばちゃんは、大きな声で笑う元気なタイのおばちゃん! という感じの人で、いるだけでその場の雰囲気が明るくなった。彼女に限らず今までも何度かタイ人女性に「今体重〇kgなのよー!」と体重宣告をされたことはあるけど、女性がたいして親しくもない他人に聞かれてもいない体重を告げるというのは、日本では稀ではないだろうか。正直なところどう反応してよいのかわからず、「それぐらいなら全然重くないよー!」と言うのも違う気がするので一緒に笑っておく。人間、おそらく年齢が若ければ若いほど、国籍は関係なく見た目に関する悩みや、こうなりたいという願望は少なからずあるだろう。私も20年くらい前は安室奈美恵になりたかった。体形、肌、顔の造形、体毛などなど、多岐に渡り尽きない悩み。タイの人のそれに悲壮感をあまり感じないのはたまたまなのか、私が鈍いだけなのか、はたまた両方か。見た目と言えば、移住してすぐの頃に驚いた「太っていたらウワン(太っている)と呼ばれる」にも今はすっかり慣れた。耳にするのに慣れただけで、特に女性が言われたりしてると内心「Oh…」となってはいるけれども。タイに来てウワンになってしまった長男も、至る所でウワンと呼ばれかわいがられ、腕や腹を触られ、「お母さんは痩せているのになんで子どもは太ってるんだ」などと爽やかな笑顔で言われる。余計なお世話でしかないのだが、私の主観ではそこに悪意は感じない。ウワンウワンと言われる本人は自分のことを「太っているけどかわいい」と思っている。きっと私にも周りにもかわいいかわいいと言われ続けてきたからだ。こういう環境で育てることができてラッキーだった。体形をからかわれ気に病むこともなく、自分が好きな子になってくれて良かったと安堵しつつ、身体の健康面が心配になるので多少は痩せてほしい。親というのはどうしてこう欲張りなのか。タイの人は自分に自信がある、というより「自分が好き!」が根底にあるというのが私の見立て。他人への興味の無さも相まって、自己愛がいい感じに仕上がっているなと感心する。他者と比べない「自分」があるからこその明るさなのではないかなと思うし、私はわりとタイ人寄りだと自負しているのだけどもやっぱりまだまだなのでどんどん見習っていきたい。自分が好きな上に、自分も周りも笑顔にできたら最高だもんね。「ゆるぬりタイランド」全話一覧ページは↑バナーをクリック!➡「ゆるぬりタイランド」次のエピソードはこちら