自主勉だけだったかというと正確にはそうではない。ホームステイ先のママが見つけてくれた、子どもに日本語を教える塾に飛び込み、「タイ語を教えてください!」とお願いしたら「いいですよ」とそのまま小一時間授業をしてくれ、張り切って翌日も行ったら「ごめんなさい。やっぱり教えられない」「お金はいいです」と光の速さで退学になった。理由は未だにわからないけど、めんどくさかったんじゃないだろうか(偏見)。その後も日本語が少しできるタイ人、英語が話せるタイ人に弟子入りしたが、先生の都合でしょっちゅう授業がキャンセルになり、いつの間にか授業は無くなった。ノンカイ、タイ成分が濃い。けれどどの先生の授業もいい経験だった。自主勉と教えてもらうのはやっぱり違う。中でも退学になった塾の、たった一度の授業が原点になったと今は思う。とても穏やかでやさしそうな先生は「まず最初にタイ文字44個を全部覚えてください」と言った。「“こんにちは”は“サワディーカー”」みたいな覚え方をする気満々だった私は驚いてしまったけど、そんな私に先生は続けてこう言った。「英語だってABCから覚えるでしょう? タイ語も同じですよ」私はどうして外国語をカタカナで覚えようとしていたのか。青天の霹靂。そこからはとにかく聞いて書いて言う、を繰り返した。そしてアウトプット。タイ人と話す機会があればなるべくタイ語を話す。そうは言っても使わない単語はどんどん抜けていく。でもめげずに繰り返したらだんだん沁み込んでくる。いつの間にか「あ、聞き取れた!」と思う回数が増え、文字や声調記号から音を想像することができるようになるとタイ語が伝わることも増えて、ちょっとタイ語を話すとめちゃくちゃ褒めてくれるタイ人のおかげで調子に乗っていく。買い物中他の人が言っているセリフを聞いて真似したり、中には「こういう時はこういう言い方をするんだよ」と教えてくれる人もいたりなんかして。外国人とわかった途端に高速でシャッターを降ろす人は少数派なのでマイペンライ。向いている勉強法はきっと人それぞれだけど、「あ、聞き取れた!」「通じた!」って実感できるまでコツコツ続けるのが肝かなぁ。なんて偉そうなことを言っていますが私は根が怠惰なので生活に困らない程度のタイ語能力です。私はとにかくタイ人と冗談を言って笑えるようになったのが一番嬉しくて楽しかった。まぁ、あれです。やっぱり楽しいが最強。「ゆるぬりタイランド」全話一覧ページは↑バナーをクリック!➡「ゆるぬりタイランド」次のエピソードはこちら