タイ在住者の中で必須の話題と思われる、タイの飲み物甘い問題。近年都市部ではずいぶんとノンシュガーが浸透してきた感があるが、屋台や地方ではまだそこまでではない。甘くしないでとオーダーして、「甘くないと美味しくない!」と砂糖やコンデンスミルクを入れられる、あのタイ人のやさしさを経験した人も多いはず。「甘くしないで」「全然甘くないやつ」「砂糖を入れないで」「甘いミルクも入れないで、牛乳だけ入れて」時と共に上達してゆくノンシュガー派のタイ語。私調べではバンコクはセブンの店員さんもノンシュガーに慣れており、言い回しに気をつけずとも甘くないコーヒーが出てくることが多かった。そうして甘やかされたのちにチョンブリー、ラヨーンへと生活圏を変えた私は、油断して痛い目を見る度に自分の甘さとコーヒーの甘さに唸っている。先日ラヨーンのセブンでホットカプチーノにコンデンスミルクを入れられ、エスプレッソマシーンで3 in 1コーヒーの味を再現できることを知った。甘くて甘くないタイランド。曲者なのが私が心の中で「サラサラの練乳」と呼んでいるミルク。一部のタイ人には「甘い」という認識がなく、「砂糖は入れないで」や「全然甘くないやつ」と伝えても悪気なく入れられる。だって彼らにとっては甘くないし、言われた通りコンデンスミルクは入れてない。屋台やローカルなカフェでコーヒーを買うと、これが入ってくることがわりとある。飲んだ瞬間、牛乳を指定しなかった自分の愚かさを呪う。そして決して謝らないタイ人とのやり取りもあるある。まぁ悪いのはアメリカンを頼まない私だしな? とやさぐれた気分にもなりつつ、そんなことある? とちょっと可笑しくもなる。不思議と嫌いになれない、タイの七つでは収まらない不思議のひとつ。私はコーヒーが好きだ。こだわりコーヒーのあるカフェなんてたまらない。好みの味のコーヒーに出会えた時は見つけた自分を褒めたくなる。でもそういうお店は多くはないし、都合よく近所や通勤途中にある訳ではない。だからその辺のカフェやセブンでもコーヒーを買う。おいしいかと問われれば「ふつう」である。だけど、店員さんとのやり取りは「ふつう」の味のカフェの方がおもしろい。ノンシュガーを頼んだ時に「甘くしないの!?」と本気で驚く人にも、素朴な愛おしさを感じて笑みがこぼれる。さしておいしい訳でもないコーヒーを、味ではない何かを求めて買うのかもしれない。「ゆるぬりタイランド」全話一覧ページは↑バナーをクリック!➡「ゆるぬりタイランド」次のエピソードはこちら