バンコクのチャオプラヤー川沿いに広がる旧市街「タラートノーイ(Talat Noi)」。入り組んだ路地や歴史ある中華系寺院、壁一面のアートが交錯するこのエリアで、散策の目的地として真っ先に名前が挙がるのがスペシャルティコーヒーの有名店「マザー・ロースター(Mother Roaster)」。一見するとカフェがあるとは思えない雑多なスクラップ工場の奥、軋む階段を上った先に広がる空間はタラートノーイ散策のハイライトにふさわしい驚きと温もりに満ちている。木の温かみや素朴さを残しながらも現代的な雰囲気が漂うカフェ。赤や緑のカラフルな椅子、小さなテーブル、そして観葉植物がインテリアの良いアクセントに。入店したらまずこのようにカウンター前の行列に並ぶ1階は鉄屑の山。階段を抜けて出会うヴィンテージ空間路地を進むと目に飛び込んでくるのは、壁一面に描かれたカラフルでポップなストリートアート。建物のエントランスをくぐると、そこには油の匂いが漂ってきそうな本物の自動車部品や鉄屑、使い古されたヤカンが所狭しと積み上げられた作業場が広がっている。カラフルなグラフィティアートが描かれた壁に木の扉、そして「MOTHER ROASTER」のロゴ看板。この入口の奥に廃材置き場があり、そこから階段を上がるとバンコクの有名カフェが現れるグラフィティアートの描かれた壁の内部に広がる廃材置き場。この階段を上った先にMOTHER ROASTERカフェがある「本当にここにカフェがあるの?」と戸惑いながら階段を一歩ずつ上がっていくアプローチこそ、タラートノーイ本店の醍醐味。2階の扉を開けると、1階の無骨なスクラップ置き場とは打って変わって、木の温もりと柔らかな灯りに包まれた心地よい空間が現れる。廃材置き場の階段を上がった先は、木の床の上に観葉植物が並ぶテラス。写真右手の入口からカフェに入るカフェに入ると天井の梁がむき出しのレトロな雰囲気。金属製カウンターの奥ではスタッフが忙しそうに作業している。天井のペンダントライトが温かい光で店内を照らす店内には使い込まれた風合いの木の壁やヴィンテージ家具、鮮やかなチェアが無造作に配置され、窓際には植物の緑が揺れるテラス席も。奥にはドラムセットがさりげなく置かれていたりと、気取らない大人の秘密基地のようなインテリアが広がっている。古民家のような内装で、落ち着いた雰囲気を醸し出す一画。古い家具が並び、レトロな雰囲気が漂う。リラックスして過ごせるソファの奥にはなぜかドラムセットが置かれているドラムセット脇にある陽当たりの良い席。居心地が最高70歳からの再出発。タイの珈琲シーンを塗り替えたピムおばさんこの独創的なブランドの原点にいるのが、創始者であるピムおばさん(Pa Pim/Ploenpit Rianmekさん)だ。定年退職後、70歳を過ぎてから息子の影響でコーヒーの世界に足を踏み入れたピムさん。本格的なバリスタ技術を学び、2019年2月にフアランポーン駅近くのマハプルッタラーム通り(Mahaphruttharam Rd)の路上にわずかスツール2脚だけの小さなコーヒースタンドを開いたのがMother Roasterの始まりだった。手動エスプレッソマシンとハンドドリップで一杯ずつ丁寧に淹れるスタイルと、ピムさんの温かな人柄は瞬く間にSNSやメディアで話題に。70代にして独自のカルチャーを築き上げたピムさんの生き方は「年齢はただの数字」という彼女の言葉とともにタイ国内外で大きな共感を呼んだ。現在もピムさんは現役で活動を続けていて、4つある支店のどこかにふらりと立っては、変わらぬ笑顔でハンドドリップのコーヒーを振る舞っている。毎朝、彼女がどこの支店に現れるかはその日の気分次第。運が良ければこのタラートノーイでお会いできる日もある。MOTHER ROASTERの歴史を刻むグッズなども販売されている。写真中央の帽子は創業者のピムさんがよくかぶっているのと同じ型の帽子タラートノーイ店内で見つける「原点」のオマージュ店内入口付近の一角には、どこか見覚えのある小さな木製カウンターが設けられている。壁にはピムさんが真剣な眼差しでドリップを行う写真パネルや、初期の活動を伝える展示、そして手動式エスプレッソマシンが並んでいる。これは、ブランドが産声をあげた「マハプルッタラーム通りの小さなスタンド」を店内にオマージュ・再現したメモリアルコーナー。現在の大きな賑わいの中にあっても、初心と手作業の温もりを忘れないというメッセージが込められている。MOTHER ROASTERはマハプルッタラーム通りの小さなスタンドから始まった。スツール2脚だけの店舗を再現したコーナーは、エントランスのすぐ脇にあるそれぞれの表情を持つ「4つのMother Roaster」現在、Mother Roasterはバンコク都内に4店舗を展開していて、それぞれ異なる個性と役割を持っている。タラートノーイ店(Talat Noi)ブランドの象徴であり旗艦店。廃工場リノベーションの圧倒的な世界観と、自家焙煎の多彩な豆を取り揃えるカルチャースポット。ソンワート店(Song Wat)感度の高いショップが連なるアートストリート沿いの店舗。豊かな焙煎豆のラインナップとストリートの空気感が融合する拠点。チャオプラヤー・タイムズ内の過去記事で案内済み。プラトゥーピー店(Pratu Phi)旧市街のグルメ街・マハチャイ通り沿いの路面店。ピムさんや同世代のシニアバリスタたちがカウンターに立つことも多く、創業時のアットホームな距離感を今に伝えるスタンド。ピムさんに会いたいなら、この支店が最も確率が高そう。スティサン店(Sutthisan)観光客の喧騒から離れたローカル住宅街の隠れ家。近隣住民や珈琲好きが静かにサードプレイスとして過ごすための空間。バンコクの裏原宿と呼ばれたりもするソンワート通りの支店。カフェ激戦区の中で独自の存在感を放っている。画像をクリックするとソンワート店の案内記事へ!豊富なシングルオリジンとシグネチャーで一息カウンター奥の黒板には、タイ北部の名産地から世界各国のインポート豆まで、ずらりと並ぶコーヒーメニュー。フィルタードリップ(Hot / Ice)はもちろん、柑橘やスパイスを合わせた独創的なコールドブリューや、二層のグラデーションが美しいアイスドリンクなど、気分に合わせて豆と抽出方法を選ぶことができる。「MOTHER ROASTER」のカウンター奥の壁に掛かっているメニューボード。メニューにはコーヒー、紅茶、シグネチャードリンクなどが豊富に揃っていて、オリジナルのコーヒー豆も販売されているタラートノーイの細い路地を歩き疲れたら、ヴィンテージチェアーに深く腰掛け、心地よい風と珈琲の香りに身を委ねてみる。古き良き下町の記憶と新しいカルチャーが見事に調和したMother Roasterは、タラートノーイの散策プランから外せない唯一無二の止まり木だ。筆者の個人的お気に入りメニュー「BLACK HONEY LIME」(120バーツ)、ほうれん草とチーズのパイ(65バーツ)。このエリアの人気店の中では良心的なプライスに感じるマザー・ロースター(Mother Roaster Songwat)タラートノーイ店1172 Soi Chareonkrung 22, Talat Noi, Samphanthawong, Bangkok 10100最寄り駅は、地下鉄フアランポーン(Hua Lamphong)駅OPEN: 9:30-17:30 Dailyhttps://www.facebook.com/motherroaster%3Ciframe%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.google.com%2Fmaps%2Fembed%3Fpb%3D!1m18!1m12!1m3!1d3875.691674363161!2d100.51303526333885!3d13.737107590383284!2m3!1f0!2f0!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m3!1m2!1s0x30e299ac4118b4d5%253A0x546e8781004b98a6!2z44Oe44K244O8IOODreODvOOCueOCv-ODvA!5e0!3m2!1sja!2sjp!4v1790029563314!5m2!1sja!2sjp%22%20width%3D%22600%22%20height%3D%22450%22%20style%3D%22border%3A0%3B%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20loading%3D%22lazy%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%3E%3C%2Fiframe%3Eバンコク旧市街特集ページは↑バナーをクリック!